
味がある“うの花”。

花便りに誘われて、心浮き立つ春がやってきました。今回ご紹介するのは、おとうふ屋さんが作ったお菓子。
そのお店「おとうふ工房いしかわ」は、日本のほぼ中央にあたる愛知県三河平野の南西部、高浜市にあります。もともとは明治から続く町の小さなおとうふ屋さん。現在で4代目となるご主人が、自分の子どもが生まれたときに食べさせたいとうふを作ろうと「おとうふ工房」を設立しました。そのモットーは、おいしく、安全で、安心できるとうふ作り。「きらず揚げ」にも、その心は受け継がれています。
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商品名でもある「きらず」は、うの花(おから)の方言。包丁で切る必要がないという意味の“切らず”が転じたものだそうです。とうふを作るときに、どうしても残ってしまう“うの花”は、食物繊維やミネラルたっぷり。そのまま捨ててしまうのは、もったいないという思いから「きらず揚げ」は生まれました。朝一番で造られたとうふの、うの花と地元愛知産の小麦粉を練り上げ、きらず揚げ用に開発された香ばしい菜種油でカリッと揚げています。また表面のギザギザは、固くても食べやすいようにと工夫したオリジナル。ほどよくかみ終わることができるサイズも人気の秘密です。
なかでも編集部が厳選したのは、きらず揚げといえばこれに限るというファンも多い定番の天然塩、濃厚な甘さとコクの黒砂糖、リング状で食感の違いが楽しい黒ごま風味の詰め合わせ。どれもお茶にぴったりです。そして食感は…やっぱり固い!でも、かめばかむほどうの花と粗糖の甘みがじんわり広がる深い味わいに、もう少し、あとひとつ…と手が伸びてしまいます。さらに、かむことは脳の活性化にも役立つのだとか。仕事の気分転換におひとついかがですか。
自然と元気がわいてくる憩いの空間
【おとうふ工房 いしかわ「大まめ蔵」】
愛知県高浜市豊田町1-204-21
TEL0566-52-0140
http://www.otoufu.co.jp
■デザイン/有限会社ガラモンド ■写真/オフィスtag 谷内寿隆

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学生時代を送った神戸で39年ぶりに教養課程の中国語クラスの同窓会に参加した。いい歳こいて30分後にはみんな子供だった。